青森県西津軽郡鰺ヶ沢町 看板1

一人で暮らしている方が病気で亡くなったとき、遺品の整理や片付けをだれが行うのか?
このようなことを考えたことはありますか?
通常であればご家族やご親戚が対応しますが、一人で暮らす高齢者の場合は身内がすでに他界されていることもあります。
そのため離れて暮らす血縁者に依頼することもあるでしょう。
このようなケースでは相続等の問題もあり、作業に着手するまで時間がかかります。
故人が日常生活をしていたそのままの状態で長い間放置されたお部屋を片付けるのは大変な作業になります。

この記事では先日作業した一人暮らしの男性の遺品整理の現場をご紹介させていただきます。
亡くなってから6か月間経過した住宅内は生前から大量のゴミをため込んでいたようで害虫やネズミの死骸が大量にあった実例でございます。
ご興味のある方はぜひ最後までお付き合いください。

青森から出張作業で対応した鰺ヶ沢町での遺品整理

ある日のことです。関東方面にお住いのお客様より遺品整理のご連絡をいただきました。
「青森県の鰺ヶ沢町で遺品の片付けをすることは可能ですか?」

詳細をお聞きすると一人暮らしの血縁者が鰺ヶ沢町で亡くなったのですが、青森には遺品を片付ける親族がいないため業者を探しているそうです。
まずはお見積もりのご依頼をいただき、日程を調整して後日伺うことになりました。

鰺ヶ沢町は青森市内から車で1時間ほど離れた日本海に面する西津軽郡の町です。

鰺ヶ沢の歴史は古く、南北朝時代にはすでに集落が形成されていたことが石碑などから推定されています。1491年には津軽藩始祖大浦光信公が種里に入部し、以来たびたび文献にその名をとどめることになりました。藩政時代には津軽藩の御用港として栄え、海上交通の門戸として重要な位置を占めていました。

鰺ヶ沢町の概要

そんな自然豊かな歴史ある街【鰺ヶ沢】で遺品整理の作業を行いました。

青森県西津軽郡鰺ヶ沢町 漁港の風景
青森県西津軽郡鰺ヶ沢町 漁港の風景

ゴミ屋敷の見積もり

見積もり当日は建物の所有者(大家さん)に立ち会っていただきました。
現地を確認すると玄関から段ボールなどが山積みになっていて家の中に入っていくことも困難な状態です。
俗に言うゴミ屋敷の典型的なパターンでした。
しかも電気が止まっているので明かりが取れず、懐中電灯で照らしながらのお見積もりです。

ごみ屋敷とは、ごみが野積みの状態で放置された、ごみ集積所ではない建物もしくは土地のこと。居住者が自ら出すごみはもとより、近隣のごみ集積所からごみを運び込んだり、リサイクル業を営んでいるとしてごみを溜め込んだりする。

悪臭やネズミ、昆虫(特に害虫)の発生等により近隣の住民に被害が及ぶほか、ボヤや放火などの犯罪に遭いやすいことから問題視されており、主に民放テレビキー局のワイドショーやニュースで報道され、社会問題として取り上げられている。

 ウィキペディア
玄関から段ボールなどが山積みになっている状態
玄関から段ボールなどが山積みになっている状態

画像の通り、段ボールなどの不用品が山積みにあって写真を撮るのも大変でした。
何とか住宅内に入って一通り写真を撮影したのですが、大量の廃棄物で見えない部分も多く、見積書の作成に苦労する状況でした。

6か月間放置されたゴミ屋敷の特殊清掃

関東方面にお住いのご依頼者にお見積書を提出したところ、正式にご依頼をいただき作業に着手しました。
以下に作業の概要を記載します。

実際の作業内容

作業は悪臭漂う中で消毒作業を行いながら廃棄する物を分別した

防護服を着ての作業なので非常に暑い

  • 玄関を片付けていると逃げるネズミが目の前を走る(かなりいるようだ)

生活用品を片付けながら奥に進んでいくと少しづつ故人の生前の状況がわかる

  • 故人は病気を患っていた(病院からの薬がある)
  • 原因はアルコールの飲みすぎか?(焼酎2リットルのペットボトルが大量にある)
  • 生前から電気も水道も止められていた様子(懐中電灯やカセットガス、水のペットボトルなどが寝室兼リビングにある)
  • さらに進んでいくと30㎏の米袋が2袋ほど部屋の真ん中にある(悪い予感)
  • 悪い予感は的中し米袋がネズミにかじられてお米が散乱している
  • 他にカップ麺などもネズミにかじられた形跡あり

生前からネズミと格闘していたようだ

  • 部屋の隅には粘着式のネズミ捕りが仕掛けてあり死骸が大量に張り付いてある
  • 衛生的にかなりやばいのでしっかりと消毒をしながら進む
  • もう一つネズミ捕りがあり、こちらもたくさんのネズミの死骸が張り付いてある
  • ある程度片付けが進むと部屋の隅にネズミの巣穴が3か所ほどあった

さらに奥の部屋へと進む

  • 奥の部屋は物置代わりにしていたようだ
  • 古い仕事の道具や空き缶などが散乱している
  • 故人は釣りが趣味だったようで釣り餌がそのまま放置されてある
  • この部屋はネズミの形跡はなかったが害虫が大量にいた様子だ(釣り餌付近)
  • 引き続き消毒作業を行いながら片付ける

家の中の分別は終わることができた(防護服から解放されホッとする)

ゴミ屋敷状態の部屋2
ゴミ屋敷状態の部屋2

青森県鰺ヶ沢町のゴミ搬出作業

家庭から出るごみは一般廃棄物になります。一般廃棄物の収集・運搬および処分は、市町村に処理責任があり、市町村自らが行うのが原則です。または一定の要件を満たした許可業者でなければ廃棄することはできません。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)

上記のような廃棄物の取り扱い方法については一般的にあまり知られていないのが現状です。
さらに一般廃棄物と産業廃棄物の違いや再利用品の扱い、家電リサイクルなど法律や条例で決められたルールがあります。
このルールに従い、家庭から出るごみを仕分け・分別して適正に処分します。

一般廃棄物とは、日本やシンガポールなどの法制度で用いられている廃棄物の区分。 日本の廃棄物の処理及び清掃に関する法律では廃棄物をまず一般廃棄物と産業廃棄物に大別する。シンガポールの廃棄物回収分類では廃棄物を一般廃棄物と有害産業廃棄物に分け、一般廃棄物を産業廃棄物、商業廃棄物、家庭廃棄物等に区分している。

ウィキペディア

今回の作業現場は鰺ヶ沢町です。廃棄物の処分は地元の許可業者様に依頼して対応しました。

廃棄物処理会社の社長さんが実際に現場を見に来られて打ち合わせをし、トラックを手配していただきました。
後日、可燃ごみはパッカー車で何度か立ち寄っていただき、不燃ごみと粗大ごみは最後に2tトラックで引取りに来ていただきました。

地元鰺ヶ沢の廃棄物処理会社の社長様はとても気さくな方で対応も早く、大変助かりました。
また、収集車のドライバーさんも皆さん笑顔で対応していただき、とても気持ちよく作業することできました。
心より感謝いたします。ありがとうございました。

一人暮らしの遺品整理(まとめ)

今回ご紹介した案件は間取りが5Kの一軒家で一人で暮らすにはかなり広い間取りです。
故人は広い住宅に一人で暮らしてどのように過ごしていたか気になります。
好きな釣りをしながらのんびりと暮らしていたようにも思えますが、家の中は廃棄物でいっぱいでした。
この様子から故人は何らかのストレスを抱え、うつ病やセルフネグレクトといった精神疾患を患っていたのでしょうか?

『セルフ・ネグレクト』とは、生活環境や栄養状態が悪化しているのに、それを改善しようという気力を失い、周囲に助けを求めない状態を指します。“ゴミ屋敷”や“孤立死”の原因とも言われています。『セルフ・ネグレクト』に陥るきっかけは、配偶者や家族の死のほか、自分の病気や仕事を辞めるなどさまざまで、年齢に関係なく陥ると考えられています。

NHK福祉情報サイト ハートネット

大量のゴミがたまってしまう原因は、うつ病やセルフネグレクトなどの精神的な病気が影響していると思います。
ゴミを捨てる気力がないのでゴミ屋敷化していまい、悪臭や害虫が発生してご近所とのトラブルになることもあります。
このような状態では衛生的にも精神的にも良い状態ではありません。

ゴミ屋敷になってしまったら?

もしご自身で片付けることができない場合や家族・友人などに手伝ったもらうことができない事情がある方は片付けの専門業者を利用してはいかがでしょうか?
専門業者はゴミ屋敷だと気付かれないような服装やトラックの手配、ご近所の目に触れないような作業などの対応をすることも可能です。

青森県で遺品整理をお探しならヒラカワウンソウへ

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